①『指導理念』

②『動作を効率化する為の運動力学』

③『動作の野生化』

④『慣性力による拘束を解き放つ方法』

⑤『身体操作のローギア化』



①『指導理念』

ソフトにキックボクシングをエクササイズとして楽しみたい方に対しても、選手として頑張りたい方の指導も、「明るく楽しく」というのが基本にありますが、皆様の目的が何であれノリ中心な粗雑な指導は致しません。

特に体験に来られた方や初心者の方には、体力的にも技術的にも無理の無いゆっくりとした指導を致します。

構え方、構え方の意味、効率が良く美しいフォーム(パンチ・キック)、フットワーク(ステップワーク)、ボディーワーク、呼吸の仕方等を指導させて頂きます。


選手を目指す方は勿論、ソフトにキックボクシングを楽しみたい方にも、運動力学を基に、人体構造を利用した動き(フォーム等)を丁寧に分かりやすく指導致します。



②『動作を効率化する為の運動力学』

より高いレベルを目指すならば、動きを効率化する必要があり、正しい運動力学が必要となります。
そして、その運動力学は、相対論が基礎になっています。

相対論なんて言うと難しく思われるかもしれませんが、この世を説明したモノです。宇宙の動き、自然界や野生は、相対論をベースに成り立っています。

キックボクシングは運動であり、運動力学も相対論無しには語ることができません。


③『動作の野生化』

より速く、より強く、より正確に…、を目指していくわけですが、キックボクシングは格闘であり、運動であり、動作です。
『動作』…、つまり『動き』ということです。
更に言うと、人間がする動き、人間がする動作です。
我々は当然のことながら人間です。
この地球上では、進化の最先端だと思われています。
確かに知恵が付いて、賢なり、楽に生活できる術を知ってるのが現在の人間(ヒト)ですよね。でも人間は、教育や色々な情報に概念を植え付けられています。本当に最良の動作をしているかは疑問です。
野生の世界、つまり自然界に生身で放り込まれて、他の動物と喰うか喰われるかの生存競争の中で生きていけるのか?疑問だと思います。人間社会では、弱者でも守られて生きていくことができます。
自然界は厳しいです。動きの効率が悪いモノ、弱いモノ、環境に適応出来ないモノは、喰うことができないか、喰われるかで淘汰されていきます。その淘汰が繰り返される中で、より動作効率が良く、運動能力が高く、知恵があるモノ達のDNAが篩(ふるい)にかけられたように残っているのが自然界…、つまり野生です。
人間界は、この篩が甘いですよね。
ですから、人間は運動…、というか、動作(Motion)の面では野生動物より退化していると言えるかもしれません。
『進化論』を唱えたダーウィンも実は、進化ではなく、環境に適応した変化だと言っています。人間は現代社会においてそこまでの運動効率や能力を必要としないので、ある意味動作効率は退化しています。
我々人間の、生き物としての潜在能力を引き出す為に、生物の歴史を逆上って動作を考える必要があると思います。

我々は人間であり、人間である前に哺乳類。哺乳類である前に脊椎動物であるということです。
脊椎動物の先祖は、遅くとも5億2000万年前に海で、魚類(ナメクジウオ)として誕生したと言われています。つまり、我々の祖先は“サカナ”なんですね。魚の動きは、動作として究極と言えるかもしれません。特に脊椎(背骨)の動きは…。
そして時は流れて、その魚類達の一部が淡水である川に遡上するモノ達が現れ、その中で陸上に上がるモノ達が出現します。魚類から爬虫類への進化(変化)です。ですから現存する爬虫類や、絶滅してしまった恐竜には背ビレが残っているタイプのモノもいますよね。魚類のそのヒレの一部は、四肢に変化(進化)します。四肢(四足)動物の誕生です。
約3億2500万年前と言われています。
当然、元々魚類なので、脊椎(背骨)をうねらせるようにして四肢を操作しています。現存する、身近に居るトカゲなんかもそういう動きです。
我々人間の退化した動作とそれに伴う筋力や筋肉のカタチを、魚類や爬虫類は高いレベルで持っていると言えます。
頭骨の付け根の部分から、骨盤にかけての脊椎(背骨)の動きは、大きく分類すると、3種類になります。
①一般的な魚類が行うことが多い、左右へのうねり。
②イヌ科やネコ科なんかの四足動物が駆ける時に使う上下のうねり。二足歩行を行う人間で言うと前後になります。
因みに四足動物も、歩行する時は左右のうねりで歩いています。
③捻じれです。頸部(首)を含めて脊椎全体は、捻ることができます。この捻じれと、人体にも存在する4つの球関節(両肩と両股関節)の捻じれは相互扶助の関係にあります。
当然、①や②のうねりと、③の捻じれも、連動性があり、関連しあっています。 


④『慣性力による拘束を解き放つ方法』

他の動物もそうですが、人間もこの世の物体です。物体である限り、慣性力が働いています。
ここで、『慣性の法則』を整理しておきましょう。
慣性の法則とは…
物体に対して外から力が作用しなければ,物体は静止または等速度運動を続けるという法則。 ニュートンの運動の法則の1つで,運動の第一法則ともいう。 運動の現状をそのまま保持しようとする物体の性質を慣性という。
中学生の時に学校の授業で習ったと思います。
後は自動車学校で、空走距離とか制動距離とか教わりますよね。
この世には、というか、この地球上には、摩擦とか空気抵抗とか重力とかの外力の作用があるので、ずっと等速直線運動をするわけではないのですが…。でもまあ要するに、『車は急に止まれない』であって、更に『車は急に動けない』ということです。これは当然、我々人間にも言えることで、人間も急に止まれないし、動けないんです。人間も物体なので、止まっている時はそのまま静止し続けようとする性質があります。言葉が前述したことと矛盾するかもしれませんが、この慣性力の拘束を取り去ることはできません。ですが、身体全体にかかる慣性力による拘束を利用して、身体の部位にかかる慣性力の拘束を取り去る方法があります。
短い文章で簡単に言うと、「ベクトルを相殺する動き」をすれば良いのです。

慣性力に拘束され難いので、動作は突発的になり、反応は鋭敏になります。

興味の沸いた方は、岩崎道場までお越しください。笑


⑤『身体操作のローギア化』

格闘技において、ハイギアでスピードに乗って移動することも大事だと思いますが、急に移動したり、止まったり、方向転換する為には、ローギアの身体操作が必要になります。
「そんなことできるのか?」と思われるかもしれませんが、皆様既にやっています。
自転車に乗っている時に、急な坂を登らなければならないとします。
だいたいの方々は、お尻を浮かせて立ち漕ぎしますよね!身体を捩り頭を左右に少し振りながら…。
この身体操作の方法は、身体操作をローギアにした動きです。
急激な強い力が必要な時に、本能的にこの動作を選択しているのだと思います。
爬虫類や魚類のような脊椎のうねりと捻じれを伴ってますよね。
これを、自転車を降りて行うとします。
物凄く急な階段をポケットに手を入れて登るとします。
身体操作をローギア化して強く登る為には、右足を持ち上げる時に左肩を出し、左足を上げる時には右肩を出します。頭部は上げた足側に振り、連続して歩くと頭が蛇行するようになります。
更にポケットから手を出すと、その動きに加え手は、上げた足側の手を前に出す振り方になります。
更に更に、人体に存在する4つの球関節(両肩関節と両股関節)の捻じれと、頸部を含めた脊椎の捻じれやうねりを加えると、より強いローギアの身体操作となります。
この身体操作を、フットワークやボディーワーク、パンチやキックの動きに変換していきます。
難しげに言ってしまいましたが、こういう身体操作は、才能ある選手は本能的にやっていたりします。
詳しくは、岩崎道場に来て下さい。笑